9月20日(木)
アメリカにおける同時多発テロについて、深い悲しみと大きな怒りを表明し、哀悼の想いと祈りを捧げたい。
何としてもこのようなテロは世界各国が協力して廃絶しなければならないと思います。
この度の事件はテロであって、アメリカが主張するような戦争ではありません。
もちろん、テロの手段、内容、破壊の大きさ、たくさんの犠牲者、しかもワシントン、ニューヨークという場所を考えますと、アメリカがこれを戦争と受けとめることも理解できないわけではありません。
しかし、やはり世界各地で毎年起きているテロなのです。テロは犯罪として犯人を特定し、逮捕し、法廷で裁き、処罰することが必要なのです。
ですから、アメリカはその証拠を明らかにするとともに、その犯人が外国にいるならば、その国と交渉して逮捕するべきでしょう。
現にアメリカもそのような外交を行なっています。
問題は逮捕できないときに、逮捕するためにどんな方法、手段が許されるのか、ということです。それは「報復」であってはなりません。
私が大変気になるのは、アメリカの指導者の発言の中に「一般市民が犠牲になってもやむをえない」とか「CIAが関係者を暗殺することを認めた」とか「戦術用の核兵器を使うこともありうる」といった発言のあることです。
如何なる場合でも、国際法の原則、国連憲章の精神に沿うものでなければなりません。
日本政府もまた、自衛隊が米軍の軍事行動への後方支援をできるように新法を作る旨発表しました。
しかし米軍がどんな行動をとるのか、まだはっきりしません。地上部隊を送って地上戦を行なうのか、全面的爆撃を行なうのか、特殊部隊を送るだけなのか、核も使うのか、全く不明です。
日本が一般市民を巻き込んで報復戦争に協力することに賛成できません。
戦後日本の誇りは、後藤田正晴(元官房長官)さんが言われているとおり、戦後60年間、日本は国家として誰一人殺さず、戦争で戦死した者のいないことだと思います。
いま必要なことは、まず国連がどうするかを決めること。国連の力でタリバーン政権に協力させること。
(以前、アメリカがパナマに軍を送って、ノリエガ将軍を逮捕し、アメリカに連行して裁判にかけたとき、国連総会はアメリカの行動を非難したことがあります。)
テロ防止のために国際協力システムをアラブ諸国などを含めて世界でつくり、情報の交換や資金源を絶つことなどを行なうこと。
問題の根底に存在しているパレスチナ問題解決のために日本が努力すること。
イスラエルとパレスチナとの間では、この1年間で305人のパレスチナ人、43人のユダヤ人、イスラエル内のアラブ系13人が亡くなり、1万人以上のパレスチナ人が負傷している。
テロ、報復、テロ、報復…。これが現在の中東情勢です。
どうしたら平和を取り戻すことができるのか、これからも考えていきたいと思います。
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